ふく流ラパス 分家 WADACHI -(堺筋本町、本町)- 新感覚“ラパス”にラーメンの未来をかいま見る
堺筋本町駅から徒歩3分。全長1kmにもおよぶ繊維問屋街として知られる「船場センタービル」の向かいに、「ふく流ラパス 分家 WADACHI」はある。新感覚“ラパス”がオシャレに味わえる、女性にも人気のラーメン店だ。
「ふく流ラパス 分家 WADACHI」の「WADACHI」は、漢字で書くと「轍(わだち)」。つまり、大阪・西本町にあるエスプーマ鶏白湯の名店「轍」のセカンドブランドだ。
ところで「ラパス」って一体?という謎解きをすると、南米ボリビアの首都名に由来する・・・はずがなく、その正体は「ラーメン」+「パスタ」の造語だ。
「ラパス」の麺はパスタではなく、中華麺を使う。ではどこにパスタの要素があるのか?お店のコメントを引用すると、“ラーメンのスープを「極限まで濃縮した出汁」と「厳選された具材」と「最高の麺」を合わせ調理した新感覚の混ぜそば”とのこと。つまり、スープ&具材と麺を合えるスタイルがパスタに近いというわけだ。そんな「ふく流ラパス 分家 WADACHI」の人気No.1メニューが、「特製あさりラパス ¥1,050」。
“ガーリックの香りを移したオリーブオイルに日本酒でとったあさり出汁、さらにその出汁であさりを蒸した当店名物商品!”とのこと。めちゃめちゃ興味深いのだけれど、ランチにガーリックというのも・・・と苦渋の決断で控えることに。近々、晩飯でリベンジすることを誓う。
再びメニュー表に目をやる。“超濃厚鶏白湯スープにカシューナッツの香りを移し、鶏の油、卵黄、鶏のレアチャーシューと、まさしく鶏づくしの1杯!”こと「特製チキンジャンキー ¥900」。
“13種類のスパイスを駆使して作ったカレー白湯、キーマカレーのあいがけカレー風のラパス!こと!”「特製ダブルクラッチ ¥1,050」。さらには“鰹をベースに、明太子・バター・鶏白湯スープにキムチが食欲をそそる”「和風めんたいラパス ¥900」。
素敵なラパスたちの競演に目移りするばかり。
迷いまくった結果、オーダーしたのは「特製ダブルクラッチ ¥1,050」(下の写真)。お店のコメントのとおり、カレーベースのラパスで、その見た目にラーメンっぽさは微塵も感じられない。キャベツや水菜、玉ネギ、ナッツなどの上に載るキーマカレーの団子状ペーストを箸でほぐし、麺と丼の底にあるカレー白湯をすくい上げてかき混ぜる。すると、香辛料の香りがふわぁっと漂ってくる。これはカレーとして捉えてもかなり完成度が高い。
麺は自家製の太麺。かなりもっちりでコシもあり、カレーとよく絡む。スープとも絶妙に合っていて、どんどん箸が進む。トッピングの鶏チャーシューは厚みもあり、生ハムのように柔らかくジューシー。煮玉子も黄身がトロっとして美味しく、口の中に広がるカレーの辛みをマイルドにしてくれる。
辛みが足りなければカイエンペッパーで。女性用に髪留めも置いてある(下の写真)。髪留めは肥後橋の「座銀」でも見かけたけれど、こういうささやかな気遣いは素晴らしい。
無我夢中で食べていると、いつの間にか麺がなくなり、具材とスープが思いっきり残ってしまった。こうなるとご飯で〆たくなるのも納得だ。なぜってラーメンに加えて、超美味しいキーマカレーライスも味わえるのだから。
このラーメンのようでラーメンではなく、パスタのようでパスタでもない独特の味わいは、やはり“ラパス”としか喩えようがない。パスタ感覚でオシャレに美味しいラーメンが食べられるので、ラーメンに限らず麺類好きの人には「ふく流ラパス 分家 WADACHI」をぜひオススメしたい。
Data
- メニュー
特製ダブルクラッチ: ¥1,050
特製あさりラパス: ¥1,050
和風めんたいラパス(〆ご飯付き):¥900
特製チキンジャンキー: ¥900…他 - 住所
大阪市中央区南本町2-3-11 玉屋ビル1F - 最寄り駅
堺筋本町駅(大阪市営地下鉄)より徒歩3分
本町駅(大阪市営地下鉄)より徒歩8分 - 営業時間
11:00~15:00(14:30ラストオーダー)
18:00~22:00(21:30ラストオーダー)
*年中無休 - Map
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